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2005年05月09日

「週刊・技術士になれる無料セミナー」第2回

こんにちは。
技術士の鈴木裕です。

さて、一週間のご無沙汰でした。
連休中ですが、受験者の皆さんは、頑張っていますか?
気が焦るのはわかりますが、連続して勉強しても、効率は悪いです。

集中して仕事ができるのは、せいぜい30分と言うことです。
勉強は、25分やったら5分休憩を3セット、90分で長い休憩を入れると効率が上がります。
アインシュタインも、弟子たちに適宜休憩するように、と指導していて、ご自身も、研究の合間にバイオリンを弾いていた、と言うことです。

では、今週の課題です。

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I−1(選択科目1)の対策
先週は、「テーマを書き出す」でしたね。
何件くらい書けましたか?
とにかく、思いつく限り書き出したら、次は、「テーマを見つける」です。
成功事例3、失敗事例1を見つけましょう。
その方法は?

よく、レーダーチャートのようなものを使って、経済性、発展性、独創性、成果、なんちゃらかんちゃら。。を総合的に評価して。。。などと教えていますが、初めはそんな面倒なことをする必要はありません。
そもそも、そんな総花的な技術レポートのような文章は読んでいて面白くありません。
チャートはチャートです。あらかじめ決めた判断基準でしかありません。
もちろん、参考にはなりますから、全く否定はしませんが。

あなたの経験と言うのは、そんな既成の概念で測れる程度のものですか?
そこに表れないような何かがあるのではないですか?
論理的に「これだ!」と選んだテーマでも、人が読んで面白くなければ論文にする価値はありません。

テーマを選ぶ時は、あなたと同じ技術者が読みたいと思うようなテーマを選ぶ、これしかありません。
いいですか?
あなたが書きたいテーマ、ではなくて、「他の技術者が読みたいと思うテーマ」です。

それを選んで下さい。
選んだら、既成のチャートでチェックするのもいいでしょう。
例えば、面白そうなテーマでも、成果が全くなければ技術士の業績としてはふさわしくありません。

参考までに、私の選んだテーマの一つは、「トロイダルCVT」でした。
私が受験する前年くらいにNHKで大々的に報道されましたので、もうこれ以外にはない、と言う感じでした。
実は、このプロジェクトは成果としてはあまりなかったのです。
例えば、特許の数や経済性なら、もっといいプロジェクトがいくらもありました。

次回は、文章の構成に入ります。
もし、何か参考書が必要ならば、 「超」文章法 中公新書 野口 悠紀雄 (著) がお奨めです。

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I−2(選択科目2)の対策
先週お伝えした作業は進んでいますか?
「あなたの専門分野で、最近話題になった出来事」を探す、でしたね。

これは、受験まで継続してください。
だいたい、3週間続けると、おぼろげにヤマが見えてきます。

まずは、過去3年分の新聞と専門分野の雑誌記事を集めることから始めましょう。
全部詳しく読み込んでいくといくら時間があっても足りません。
宝探しをするつもりで、ぱらぱらとページをめくりながら「これは出そう」と言う記事を拾って下さい。
大事な事件は繰り返し報道されますから、一字一句逃さず読む必要はありません。
見落としても必ず別な媒体でひっかかります。

この作業は、実は結構楽しいものです。
技術士になってからも、この時に作った資料は結構使えますので、無駄にもなりません。
私は大学の講義や講演の準備などによく使っています。

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II(必須科目)の対策
過去問の調査は終わりましたか?

とにかく、過去問を買ってくることから始めて下さい。
10年分、買って下さい。1年分1500円前後、10年でも15000円です。
過去問からキーワードを全部書き出します。
それを分類したら、おおむね200〜300になるはずです。
これを全部、事典で調べます。

焦る事はありません。受験当日までに全部が調べ終わっていればいいのです。
そのためには、まず、5月いっぱいに終わらせる、と言う計画を立てて下さい。
人間誰しも先送り癖と言うものはありますし、不測の事態でできなくなることもありますから、期間の前1/3で終わらせる計画にしておくと丁度いいのです。

では、また来週お会いしましょう。

(c)鈴木裕&SRD Inc. All rights reserved.
無許可の転載は固くお断りします。
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□ ご意見、ご感想をお待ちしています。
技術士(機械部門・総合技術監理部門) 鈴木 裕
http://blog.suzukiyutaka.com/
有限会社SRD代表取締役/近畿大学非常勤講師
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投稿者 suzuki : 2005年05月09日 08:06

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