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2005年06月16日

「週刊・技術士になれる無料セミナー」第7回

ううーー。
久々に苦しんでいます。
来週中に英語の論文100件、読まなければいけません。
あと50くらいあります。
もっと早くやっておけばよかったと後悔してもしかたありません。
今日明日で全部やってしまうつもりです。

では、今週の課題です。

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I−1(選択科目1)の対策

一番大事な事を再確認します。
制限枚数6枚なら、6枚目の最後の行まで埋めること。
5枚しか書いていなければ、100%不合格と言われています。

さて、論文は書いてみましたか?
うまく書けない人、構成をもう一度考えてみましょう。
書けた人、6枚目の最後の行まで埋めていなければ、内容を調整して、最後の行まで埋めて下さい。

年に400件も英語の論文を読んでいると、中には読みたくない論文があります。
いきなりダラダラと背景からはじめて、こんなことをやったあんなことをやった。。。とabstractに書いている論文。
こんなものは技術士二次試験では門前払いされます。まず、中身を読まれることはありません。

いい論文の構成は決まっています。
1.テーマ
=業務の名前
仕事の内容を簡潔にあらわす。多少長ったらしい題名でも構わない。
おおむね1〜2行。

2.意見(結論)
実施期間、あなたの役割・立場、狙い、この仕事のもたらした効果、得られた知見。など。
原稿用紙1/2枚程度
箇条書きにして簡潔に。

3.経緯、背景
この仕事をするに至った経緯、背景。
例えば、「従来の技法や製品にはこんな問題があって、それをこんな方法で対策した。」「この仕事をするにあたっての課題は〜、これに対する対応策として考えたことは〜。」など。
原稿用紙1/2枚程度
箇条書きや表にするなどして見やすくする。

4.裏づけ
結論に至る裏づけ。
一番重要なポイントです。
あなたのやったこと(苦労した点、創意工夫した点)がわかるように書く。これが必須です。
こんなことを考えて、こんな実験をした。こんな計算をした。
できるだけ具体的な数値やグラフで示す。

ここでは、前に紹介した、野口 悠紀雄先生の「超」文章法 のテクニックを使って下さい。
「これについてはこんな考えもあるが(と敵をつくる)、それとは違う方法でやってみた。ダメだった。もう一度やってみた。少しうまくいった。もっとやってみた。大失敗した。絶対絶命のピンチに陥った。その時、ひらめいた。最後のチャンスに賭けた。うまく行った…。」
と言う物語です。(プロジェクトXですね)。これは一例です。この通り書く必要はありません。先を読む気にさせる文章を考えてください。

5.最後にもう一度結論
2と同じ内容をもう一度書く。+技術士試験では、通常は「現時点における再評価」が求められるので、最後の結論の中で示す。
「今後の方針」として学術論文などでも書くのが良いとされる。
原稿用紙1枚程度

さて、この中で、1、2、3、5のトータルでで原稿用紙2〜3枚。これらに関しては、簡潔に箇条書きや表にしてわかりやすく書く。
つまり、枚数を調整するのは4の項目です。3〜4枚です。
4は制限枚数の中で、できるだけ平易な説明を試みる。図やグラフを多用する。

数式については賛否分かれるところです。
数式化すると物理的な事象が簡潔に説明できるのですが、抽象的でわかりにくい、と言う意見もあります。
私は数式が羅列された論文は嫌いです。どちらかと言えば、模式図、グラフによって説明する方がいいと思います。

いい論文にするのは簡単です。
とにかく書く。自分で読み返して納得行くまで修正する。

自分で納得いく論文ができたら、次にすることがあります。これは次週のテーマです。

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I−2(選択科目2)の対策

この試験の目的は、自分の専門分野の出来事についてどのくらい興味を持って世の中を見ているか、また、それについて的確な考えを持っているか、試すことです。
評論家ではダメです。

ここ2〜3年で話題になった専門分野の関連の事件の記事を新聞、専門誌から拾う。
それに関連する技術について、解説と自分の意見をノートにまとめる。
この作業は継続してください。

ここまで続けてきた人は、そろそろヤマが見えているはずです。

先週の課題は、最近のあなたの専門分野に関する記事の中からお題をいただいて、「解説し、あなたの意見を述べ」てみる。と言うことでした。

PCかワープロで書いてみたら、原稿用紙に書いてみましょう。

I-2の試験は、5題中2〜3題選択して回答です。
枚数は、部門によって違いがありますが、600字詰め原稿用紙2〜3枚で、全部で6枚です。
つまり、1つのお題について1200文字から1800文字。

これも、基本的な構成は、I−1と同じです。
図などを多用してわかりやすくして下さい。
最後の1行まで書けるように努力してください。

ひとつできたら、次のお題で書いてみて下さい。
私は1cm厚さのノートにまとめて、そのうちの10程度で論文を書いておきました。結果は、5問中3問選択の試験で5問全問的中。

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II(必須科目)の対策

この試験の目的は、技術部門の基礎的な知識を試すことです。
同じテーマで繰り返し出題されます。

前回までの課題、
「過去問から、よく出てくる課題を見つけ出して、部門関係の事典で調べる。
結果は、ノート1〜2ページでまとめて書いておく。
図など多用してわかりやすく。」
これがまだ出来ていない人は、最優先で取り組んでください。

IIの試験は、択一式15問と、記述式5問(選択)各600字詰め原稿用紙1枚です。

(c)鈴木裕&SRD Inc. All rights reserved.
無許可の転載は固くお断りします。
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□ ご意見、ご感想をお待ちしています。
技術士(機械部門・総合技術監理部門) 鈴木 裕
http://blog.suzukiyutaka.com/
有限会社SRD代表取締役/近畿大学非常勤講師
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投稿者 suzuki : 2005年06月16日 04:29

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